
私の父親は「野菜嫌い」ながら現在進行形で長生き継続中であると書きました。あと父親の特徴として「少食」という点が挙げられます。元々お酒が好きで夜もお造り(刺身)や小鉢物さえあればいいという感じでしたね。それを憂慮した母親は夜に鍋物をする回数を増やしていきました。つまり鍋物なら野菜や魚、肉などをバランス良く摂れる利点があると見たのです。
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そんな父親も朝食はしっかり食べていたようで、朝だけはご飯を「おかわり」してたそうです。もちろん現役で働いていた頃の話ですが、やはり朝食の大切さは理解していたようですね。また私の実家はよく大豆を煮て食べたんですよ。
簡単に説明すると大豆に小さく切った昆布、みじん切りにした蒟蒻や人参、さらに小さい海老を鍋に入れて醤油と砂糖で味付けをしてコトコト煮るのです。野菜嫌いでも父はその煮豆が大好きで、先日実家へ行った際も作り置きしてタッパーへ入れてました。率先して野菜は食べなかった父も豆類は今も積極的に食べてますし、またその中に昆布や人参など栄養価の高い物も摂ってたわけなんです。
少しだけ、父の長生きするカラクリを見た思いでしたね(笑)
さて、その父方の祖父は(父とは)逆に全く酒の飲めない人でした。生前はオヤツにキャラメル(しかも黄色い箱のM社製)を好んで食べ、出かけると必ず大学イモ(中華ポテト)を買ってくる典型的な甘党でした。何故か買ってくるポテトは子供心にも、あまり美味しいと感じなかったんですが(苦笑)
甘党でしたが、祖父は常に甘い物ばかりを好んで食べることはなくキャラメルに思い入れが強い印象を受けました。詳しい理由は35年以上前に亡くなってますので、祖父に聞く事は出来ません。しかし明治生まれの祖父にとってキャラメルは特別な存在で、忘れられない「テイスト」だったんでしょうね。
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そんな祖父もケーキやシュークリームのような「洋菓子系」は食べていた記憶がないんです。おそらく口にしなかったと思うんですよ。甘党と書きましたけど、祖父はキャラメルをほうばりながら好きな相撲をテレビで観ている感じでしたから。ケーキが好きだったのか嫌いだったのかは別にして、明治生まれには合わない存在に感じたのでないでしょうか?
しかし、最近の高齢者世代になると変化が出てきている様に思うんですよ。
どうしても私は父や祖父を基準に見てしまいがちなのですが、先日スーパーで「ホイップクリーム」をサンドした菓子パンを手にした方がいました。いかにも甘そうな菓子パンで、手にしたおじいさんは買おうか止めようか迷ってる様子でしたね。買いたいけど、レジに出すのは「恥ずかしい」という葛藤に悩んでいる表情をしてましたから。
また他にも前出の菓子パンやアイスクリーム、シュークリームなどの生洋菓子を置いてある売り場に高齢者の方をよく見かけます。それも決まって男性なんですよ。一人でスィーツを凝視されてる姿は、何処となく哀愁が漂ってるんですね。
男性の甘党は決して珍しくないですし、それが高齢者でも同じなんですが、不思議と和菓子系より洋菓子系で見かけるわけです。これって「お爺ちゃん世代」の隠れた憧れだったんじゃないですかね?実はホイップクリームのふんだんに入ったケーキや洋菓子が若い頃から食べたかった。しかし、照れもあり何となく「女性の食べ物」という固定観念から、食べる事が出来ず今に至る。それが、
「ケーキを哀しそうに眺める姿」に繋がっていると私は思うのです。
スイーツについては、後ほど触れたいと思いますが、お爺ちゃん方に甘い物欲求が増えているのは間違いないでしょうね。
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