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コロナ禍で百貨店の催事が再編を迫られてます
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世界中に蔓延した「コロナ禍」の影響で、日本も多くの被害を生み「緊急事態宣言」も発令されました。ようやく徐々にですが下火になりつつあり、宣言も解除され「失われた日常」を取り戻す動きにシフトしています。しかし「第二波、第三波」の脅威は残ったままですので「完全な形」の日常は依然として厳しい状況のままなのです。
有効なワクチンや治療薬が開発され、認証されない限り「未知のウィルス」という立ち位置は変わりません。
コロナの陰に隠れて存在が薄かった「インフルエンザ」ですが、毎年流行する定番的なウィルスです。その「定番ウィルス」ですら感染すれば「ステイホーム」で最低5日間は隔離しますよね。
つまり、いくら感染者が減少したとはいえ(感染力の高い)ウィルスが存在してる以上「ソーシャルディスタンス」は守らないといけませんし、今後「人混み空間」という環境を消した社会に作り変える必要があるのです。
仮に「コロナが絶滅」したとしても「第二・第三のコロナ」が現れないとも限りません。
この2020年は「新たな社会生活への転機」となるものと思われます。つまり後戻りの出来ないスタイルが確立していくと覚悟を決め、社会的経済的にも既成概念に捉われないスタイルで望むしかないと思います。
話を戻しますが、そうなると「人混みを発生させない仕組み」をベースにするしかないのです。
翻って「人混みダメ」となると、商業施設は(いくら再開になっても)頭の痛いところですよね。
百貨店もその一つと言えます。
緊急事態宣言中は休業もしくは平日のみ「地下食料品売り場」限定で営業というパターンで凌いでました。もちろん経営的には厳しいままです。
そして「解除後」に各百貨店も全フロア解禁で土日も営業するようになりましたが、まだまだ試運転的な状況に変わりありません。
また、最も悩ましいのが「百貨店催事」と言えるでしょう。各百貨店においても集客力を左右する催事は「人混み」を発生させる要素が高いのです。
それ故に「人気催事」を開催しにくい状況であると言えますね。
もちろん、判断は各百貨店に委ねられるわけですが「楽しみな催事」は是非とも復活して欲しいところです。その中でも最も目玉的存在で人気のある催事の今後について予測していこうと思います。経済を動かす意味においても制限ばかりでは成り立ちませんからね。
ギフトセールはあっても解体は?
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百貨店は中元期における「ギフトセンター」は予定通りに開設しました。もちろんソーシャルディスタンスを取る形ですが、基本的にギフトは店員と客の1対1で向かい合うスタイルだから問題はないでしょう。正直この時期での贈り物は手控える人も多く売り上げは厳しいと思います。それでも「定番の仕来り」を継続できた点は評価すべき事だと言えそうです。
しかし、今年は「ギフト」はあっても「ギフト解体セール」は開催されそうにありません。
何故なら「ギフト解体セール」は数ある百貨店の催事の中で最も「三密」になりやすいからです。
販売を百貨店依存型にしていた大手アパレルメーカーが倒産しましたが、今や百貨店において衣料関係の売上げは期待出来ません。郊外に多く店舗を持つ(比較的値段の安い)量販店に衣料のニーズは移ってます。従って一部の裕福層相手の商売をしたところで大きく(売上げを)伸ばす事は不可能と言えるでしょう。
衣料関係が低調な現在、百貨店にとって食品が「頼みの綱」なんです。そんな中で「ギフト解体セール」はハイクオリティな食品催事であり、一大イベントとして成り立っていたと思います。
それが「中止」の憂き目に遭うとは。
緊急事態宣言が解かれても「集客を見込む販売」が出来ないという現実。かなり厳しい状況と言わざるを得ません。
※百貨店の人気催事
①ギフト解体
②地方物産展(北海道、沖縄等)
③駅弁
④バレンタイン
⑤ワイン
ご覧の通り「全て飲食に関係する」催事なんです。上記以外でも人気がありそうな定番催事には飲食が関係しますし、物産展になれば「イートインスペース」で食べたり飲んだり出来る楽しみが増えるわけです。
それらが全て「現状不可能」なんですよ。
当たり前の事ですが、人気の催しには人が集まります。その賑やかさに釣られてまた人が集う相乗効果を期待して経済は動くのです。しかしながら、まだ十分に経済を動かす状態に至ってない現実がのしかかっています。
残念ながら2020年に関しての百貨店催事は集客の少ない地味な内容になると思います。皆が楽しむ飲食系の催事は21年以降でないと開催も難しいでしょう。しかし、いつまでも我慢では経済も止まりますしストレスが高まる一方です。最近ではいろんな工夫を施した「動画イベント」等、新たな楽しみが作られる傾向にシフトしてきました。そこに百貨店催事も加わってくるのではないでしょうか?
「アフターコロナ」で新しいスタイル
コロナ禍で新たなキーワードとなった事は「人対人の非接触」です。所謂ソーシャルディスタンスを指すのですが、ノータッチで行わなければならないわけです。それにより「第三者に触れてはいけない」というスタイルがこれから続いていくものと思われます。これは「対コロナ決定的ワクチン」が登場するまで続くでしょう。
それでも多少の接触や人を集める事は多めにみると思います。
とりあえず「制限をかける」前提で、集客していくシュミレーションを立てながらベターな人員の組み入れを考えてのではないでしょうか?
それを踏まえた上で「ギフト解体セール」も2021年には再開されるものと思われます。
基本的に「ギフト商品の残り物をバラして売る」という趣向ですよね。実際はメーカーから「解体用」の商品が入って来る(メーカーの)在庫一掃セールに近いものもあるのです。
解体とは別にワイン等の催事は中止にしても「ネット通販」という形で継続して来ました。おそらく解体セールも同じ形を取れると思います。例えば毎回人気のコーヒーも「ネット通販」で捌く事が可能ですし、近年は全てにおいて「ネット通販」が主流になりつつあります。
そして「ギフト商品」がベースになっているので、発送に問題の無いものばかりです。
ただし高齢者はネット関連に疎いので、そこがクリアすべき点だと思います。しかし、高齢者も今はスマホを使用してる方が増えてますので簡単な操作で購入出来る方法も増えてくるでしょう。
場合によっては入場者制限という形を取っての催事開催になるかもしれません。とにかく「満員や密接」という状況を避ける事が必須ですからね。しかしコンサートやスポーツ等のイベント同様に、集客制限は利益を生むどころか赤字を避けられない辛さがあるわけです。
それでも外せない催事の場合、バレンタインの様にフロアを分散させて催事場の一極集中を避けるかもしれません。
衣料関係を始め、現在の百貨店を取り巻く環境は厳しくなる一方です。起爆剤となるべきは食品関係しかないのですが、百貨店ならではのブランド力と食品の融合でそれも可能ではないかと思います。
制限だらけでコロナによるストレスは限界に近いものがあります。その反動がどのような形になるか見当がつきませんが、これからは「ディスタンス(距離)」が一つのトレンドとなる事は間違いありません。その新しい常識と向き合いながら人気催事を落とし込んでいくと思われますので、21年からの新スタイルに期待しましょう。
食品催事系では地下食料品売り場で定期的にテーマを決めて開催してるので、グロッサリー(食料雑貨)フロアを注視すれば掘り出し物的な商品が必ずありますよ。催事を開催出来ない分、リカバリーしてるのでマメに通ってみる価値はあると思います。結論を出すには早いですが、これからは大型店舗よりモール型へシフトする傾向なので「買い物のしやすい空間」での時代へと変わるでしょう。
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