
知られてるようで知られてません
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テレビ番組等で取り上げられたり、事あるごとに奇天烈な評価をされる「大阪府」ですが、確かに否定できない部分はありますよね。良くも悪くも個性的な街と言えますし、伝統的に「首都・東京」をライバル視するDNAが流れている様にも感じます。だからこそ独自の文化を育んできたのでしょう。
しかし、意外と知られていない部分が大きいわけです。
その際たるものに「大阪名物」が挙げられます。
殆どの媒体が報じる(大阪名物)は「粉もの」である「たこ焼き」「お好み焼き」ばかりと言っても過言ではありません。
また近年は「讃岐うどん」の大ブレイクによって報じられる事がなくなりましたが「うどん」も大阪が本場の様に扱われてたのです。つまりそれだけ「小麦粉(粉もん)文化」が進んでるというのが、外から見た「大阪評」だった様な気がしますね。また「大阪人の朝食はご飯よりトースト(食パン)が圧倒的」とも言われてます。
確かに「小麦粉系食物」を多く取ってると思いますが、決して他県より抜きん出た消費量とは言えません。
※小麦粉消費量 全国27位(1位長野県)
※食パン消費量 全国20位(1位奈良県)
※うどん消費量 全国12位(1位香川県)
(いずれも2017年調査)
数字的に見れば、全国でも「小麦粉消費は中位」なんです。それでも派手に取り扱われるが故に「粉もん=大阪」の図式が成立していると言えます。
このように、事の良し悪しは別にして大阪発信のイメージは他を圧倒するパワーを誇ります。従って一つの特徴をメディアがフォーカスして喧伝する事で「大阪名物」に祀り上げられるのです。
しかし、実際のところ「大阪名物って何?」と聞かれたところで正確に答える事が出来る(大阪)人は少ないのではないでしょうか?
有名なところで「阪神タイガース」をイコール大阪で捉える風潮がありますが、あくまで阪神タイガースは甲子園球場(兵庫県西宮市)に本拠地を構える「兵庫県のプロ野球チーム」なんです。従って現在の大阪にあるプロ野球チームは「オリックスバファローズ」になるわけですから、これも誤解と言えますよね。
「知られてるようで知られていない」
大阪府は多大な誤解を受けてる都道府県の筆頭格でしょう。これだけ派手に発信されてるのですから、媒体も面白おかしく伝えるだけではなく「正確な大阪情報」を流すべきです。そして、これから大阪に来る人に向けての「大阪に来れば土産はこれ」というのを紹介していきたいと思います。
「大阪名物」はどんなもの?
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大阪在住の方ですら「大阪名物って?」と尋ねられると返事に窮するケースが少なくありません。結局「たこ焼きかなぁ?」と、無難な答えに終始しますよね。少し年配の方なら「粟おこし」という意見が定番の答えとなってます。最近では「551蓬莱の豚まん(肉まん)」がトレンドな答えと言えます。
もちろん、どれも「大阪名物」として誇れると思います。とくに「551蓬莱の豚まん」は食べ応えのある「クオリティの高い肉まん」として絶大な人気がありますよね。
とくにデパ地下に行くと「大阪で人気のある食べ物」が見つけられます。
前述の「551蓬莱」以外では「大寅(蒲鉾) 」「御座候(今川焼)」「モロゾフ(プリン)」「銀装(カステラ)」等が目に付きますし根強い人気を誇ります。
どれも人気のある商品ですし、大阪のデパ地下では定番になってますよね。
しかし、御座候やモロゾフは「兵庫県発」なんですよ。
それにカステラと言えば「長崎県発」が定着してますし、肉まんは「中華料理系」というカテゴリーに属します。
どれも「お土産や贈り物に最適」で喜ばれるものばかりです。決して「大阪名物から外す」理由もありませんし、却って失礼にあたります。
上記に紹介した商品やメーカーには敬意を払います。しかし「名物」という拘りを残すなら、そこに「名物であるが故の縛り」を掛ける事も必要ではないかと思うわけです。
※名物(名産品)を語る上でのルール
①必ず店やメーカーの本店(本社)所在地が他県でない事。
②地元の素材である事。
③地元を連想させる商品(商品名も含む)である事。
④商品はあくまで「和に拘った物」である事。
⑤昔からの「定番」である事。
独断という部分で決めさせて頂きましたが、やはり「名物(名産)」と「人気商品」は分けて考えるべきだと考えてます。ネットで「お取り寄せ」が出来る時代なので、それらの区分けが難しいところではあるのですが、今一度しっかりと見つめていってはどうでしょうか?
お勧めの「大阪名物」あれこれ
大阪府は「大阪を代表する土産物で且つ製造開始から50年以上経過している加工食品(または準じる商品)」を「大阪産(もん)名品」として認証しています。府を挙げて「大阪名物」をPRしているのですが、まだまだ浸透度は低い様にも感じるのです。いかにも「大阪らしい」伝統的な名品は決して少なくありません。
では前述した「ルール」に則って「大阪名物」を紹介していきたいと思います。
大阪土産のお勧め名品(大阪産)
①釣鐘饅頭(釣鐘屋)
②くるみ餅(かん袋)
③みたらし団子(喜八州総本舗)
④満月ポン(松岡製菓)
⑤塩昆布(神宗)
⑥水なす漬物
※( )は店名、製造メーカー名
あくまで独断と偏見も入ってますが、上記6点は大阪土産としてお勧めしたい逸品ですね。
「釣鐘饅頭」は文字通り釣鐘の形をしたユニークな饅頭です。餡がギッシリ詰まった重量感溢れる饅頭でクォリティーは高いと思います。大阪には神社仏閣が意外と多く、この釣鐘屋も由緒ある「四天王寺」の近くに店があります。よく言われる「大阪らしい」とは決してギトギトした派手なものではなく、静かなる伝統を継承したものである事を実感出来る逸品だと思います。
「くるみ餅」は言わずと知れた「堺名産」なんです。先日「百舌鳥古市古墳群」の世界遺産登録でさらにスポットライトを浴びそうな堺市ですが、立ち寄られた際には買って頂きたい逸品ですね。この「かん袋」さんでは店内飲食も出来ますし、決して甘過ぎない「和のスイーツ」を堪能出来ると思いますよ。
「みたらし団子」といえば「喜八州総本舗」と言われるぐらい有名な逸品です。所謂「見た目が団子っぽくない」のが特徴ですが、絶品な味はちょっと他とは違うと思わずにはいられません。大阪の中心地「梅田」から直ぐ近くの繁華街「十三」に店はあります。これも「大阪土産」で外して欲しくないですね。
「満月ポン」は大阪は元より関西では「知らない人がいない」有名な存在です。言葉は悪いですが「B級スナック菓子」で、昔で言うところの「駄菓子屋」での定番と言えます。今はスーパーやコンビニの店頭に並んでる人気商品です。取り上げた中では「有名老舗銘菓」という枠には入りませんが、フワッとした醤油味が効いた煎餅で誰からにも愛されてます。
大阪は「塩昆布」を始めとする「佃煮」の老舗が多いのですが、中でも「神宗」は年配の方を中心に高い人気を誇っています(大阪の街を歩けば神宗の紙袋を抱えた方をよく見かけます)少しハイソサエティな塩昆布は贈答品としても喜ばれています。
最後に「これぞメイド・イン・大阪」と呼べるのが「水ナス」でしょう。大阪府南部の泉州地方を中心に栽培される「水ナス」はそのままでも食べる事ができる「ジューシーな茄子」なんです。夏場になると大阪府内のスーパーや百貨店の漬物売り場には「水ナスの漬物」が並びます。
大阪土産に困ったら「水ナスで鉄板」でしょう。
大阪はテレビやマスコミの影響で「ギトギトしたイメージ」が定着しています。しかし、本来は文化継承が途絶えない誇り高き地域と言えるのです。従って「本物の大阪土産」は歪められた「定着感」は決して存在しません。もし大阪に来られた際には「人気商品」と合わせて「大阪産」を是非土産に購入されたらいかがでしょうか。
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