
高品質でも売れない理由
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今年のプロ野球は「ホークス」と「カープ」が優勝し、またクライマックスシリーズでどうなるかは分かりませんが、日本一もこの2チームで争う様な気がします。
今年は「下克上」が起こらない。
あくまで勝負事ですから、どう転ぶかは分かりませんけどね。実力プラス「運」も時には左右しますから。
「クライマックスシリーズ」に対する是非は毎年起こりますが、プロ野球ファンにはもう少し楽しみが増えている事も確かですし、スリリングな展開を期待しましょう。
それにしても気になるのは…
「ジャイアンツ(巨人)」の低迷です。
一流の選手が揃っているのに、陰が薄い。そして今年で3年連続の「V逸」ですし、とうとうクライマックスシリーズの出場すら逃してしまいました。
地上波での試合中継も激減しましたが、それも致し方無いと感じますよね。最早「チーム全体」に「オーラ」を感じる事が出来ないんです。
決して「戦力が劣っている」わけではありません。
ジャイアンツを「小売店」に置き換えると「高品質な商品」を取り揃えていると言えます。つまり、ハイクオリティを誇ってる店なんです。
しかし、売上げサッパリ!
カープ等「高品質」でないにも関わらず、ジャイアンツより遥かに売上げている。
何故、こんな事が起こるのでしょうか?
外観も遥かに立派な「ジャイアンツ商店」が、このままでは「カープ商店」どころか他の商店にも売上げで負けてしまいそうですからね。
「商品」だけでは推し量れない理由。
些か失礼な表現となりましたが、つまり「カープ商店」は「品質的に劣る商品」に工夫を重ね「ジャイアンツ商店」を上回る売上げを計上したわけですよ。
これは「プロ野球」だけの話に留まらず、社会において相通ずる点が色々見て取れると思いませんか?
「ジャイアンツ」を検証する事で、必ず見えてくるものがあるのです。
間違った危機管理
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今年の巨人は史上稀に見る「大補強」を敢行しました。にも関わらず「Bクラス(4位)」という体たらくに終わりました。
途中、GMの辞任(解任?)やコーチに配置転換が行われました。しかし「付け焼き刃」的で劇的に変わるまでには至ってません。
つまり、根本からやり方が間違っている上に小手先の「プチ修正」を施したところで変わるわけないのです
それに加えて、現場責任者(監督、コーチ)の選手に対する管理に問題が無いとは言い切れませんよね。
おとなしい「無表情」な監督に、その顔色を伺いながら「負けた責任を選手に押し付ける」コーチ。
これで選手のモチベーションが上がるわけがないですよ。
また一向に成長にしない若手選手の存在もありますが、次から次へと補強されて出番を失った状況に押し込まれると「成長する土台」そのものすら皆無と言えます。
そして、アスリートである以上「いつ、誰が?」故障による戦線離脱があるかも知れません。いくら大型補強で選手を獲得しても機能しなければ「不良債権」を抱えてる状態と同じですよね。
若い選手をしっかり育成しているチームは、まず選手同士を競わせ、チャンスも平等に与えます。もちろん、結果が残せなければ(チャンスも)剥奪されます。
しかし、常に刺激のある競争意識を植え付ける事により(若手選手の)成長が促進されるわけです。このシステムをチーム独自のノウハウで続けているわけですから、シーズン途中で戦線離脱する選手が出ても「素早く対応」出来るのです。
若手選手は「チャンスに飢えて」ますから、代替の選手も直ぐに結果を出していきます。
つまり「チーム内の活性化」ですよね。
残念ながら近年のジャイアンツには、全くこの点が機能していなかったと言えます。
大金を払って大物選手を獲得したところで、それは何の「危機管理」にもならないのです。そして、これを「現場」だけの責任に押し付けているとすれば…
ジャイアンツの低迷は、これからも続くでしょう。
「高品質の商品」をただ店先に並べてるだけの「ジャイアンツ商店」に対し「安い品質」でも常にピカピカに磨き上げ、レイアウトを施した商品を並べた「カープ商店」
あなたなら、どちらの「商品」を買いますか?
反面教師として捉えると
巨人は来年も優勝無理ですか?
戦力は揃ってますからノーチャンスではありません。ただし、今年と同じ様な組織体制では無理だと思います。
では、どうすれば「復活」出来るのか?
ジャイアンツの最大の欠点は選手ではなく、現場フロントと共に「マネージメント」にあると言えるでしょう。
まず「戦力の供給」に関して、結果を急ぐ余り育成を疎かにし「安易な補強」に終始している点。これに関し、キッチリ選手を指揮して纏め切れない現場。
それが「お互いの責任に擦り付けた」感情に変わると、公にならなくとも周囲は気付くものです。また澱んだ空気は、組織の風通しを悪化させます。
この繰り返しが「負のスパイラル」に陥るわけですね。
「復活」には、組織を作り直し「マネージメント能力」に長けた人材を置く事ではないでしょうか?
これは「一般の企業」でも言える事だと思います。どこか売上げが伸びずにチグハグな状態を続けてる企業は「ジャイアンツ商店」と相通ずる点がありますよ。
簡単に数字を伸ばす事は容易ではありません。
しかし、組織を風通しの良い「意見を言い合える」雰囲気の活性化に変える事は出来ますよね。そして「他の組織」も色々参考にする為に「研修」を実施して吸収すべきです。
「ジャイアンツプライド」とコピーを付けてますが、頑固に誤った方向へ進むぐらいなら「頭を下げて」正しい道を進まないと、ますます立ち遅れていくでしょう。
組織が澱まない為の必須事項
①意見の言い合える風通しの良さを保つ。
②若手に率先して仕事を任す度量を。
③年功序列に縛られず、世代間の壁を無くして活性化を図る。
④トップが一方的に考えを押し付けない。
⑤凝り固まったプライドを持たず、自分達の商品に「プライド」を吹き込む工夫を。
これからは「昔の名前」が通用せず、如何に自分達で創意工夫をしていかないといけないか?
そういう時代に突入した事を「プロ野球」が証明していると感じた次第です。
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